夏日、四絶(4) 沙庭 夏の日、四絶(4) 沙《いさご》の庭
分合家中三径斜 家中を分合《ふんかふ》して三径《さんけい》斜なり 自慙明後満庭沙 自ら慙《は》づ 明後満庭の沙を 不須詩酒来喧聒 須《もち》ゐず 詩酒来ること喧聒《けんくわつ》なることを 為是我開白菊華 是れ 我が白菊の華《はな》を開かしむる為《ため》なり
夏の日、絶句四首(4) 砂の庭
家の中を分けて三本の小道が斜めに走る 自然と情けなくなる 夜が明けた後の庭一面の砂に(賢人が訪れない光景に) (だが人を招いて)詩と酒で大騒ぎしようとは思わない (庭に砂を敷いたのは)白菊の花を咲かせるためなのだから