山陰亭

原文|解説|口語訳

『菅家文草』03:204

寒早、十首                 寒は早し、十首
〈同用「人」「身」「貧」「頻」四字〉(5)  〈同《とも》に「人」「身」「貧」「頻」の四字を用ふ〉(5)

何人寒気早  何《いづ》れの人にか 寒気早き
寒早薬圃人  寒は早し 薬圃《やくほ 》の人
弁種君臣性  種を弁ずるは 君臣の性《さが》
充徭賦役身  徭《えう》に充《あ》つるは 賦役《 ふえき》の身
雖知時至採  時至らば 採《と》ることを知ると雖《いへ》ども
不療病来貧  病来たらば 貧を療《いや》さず
一草分銖缺  一草 分銖《ふんしゆ》すら缺《か》かば
難勝〓決頻  〓決《すいけつ》に勝《た》へ難《がた》きこと頻《しき》りなり

▼ 末尾へ|▲ 先頭へ

口語訳

冬の寒さが早く訪れる、十首
〈皆「人」「身」「貧」「頻」の四字を(韻字として)用いる〉(5)

誰に 冬の寒さは早く訪れるのだろう
冬の寒さは早く訪れる 薬草園で働く人に
(薬草の)種類を見分けるのは (その植物の)名前による時候(の違い)
労役に充当するのは 賦課された(我が)身
(適切な)時期が来れば (薬草を)採取すると知っているのに
病気になると (その薬草で)貧窮(という病)を治すことはできない
一本の草や ごく微量でも(規定量に)足りなければ
(刑罰として)むち打ちの処分を受け堪えられない(思いをする)こと頻繁である

▼ 末尾へ|▲ 先頭へ


トップ|このサイトについて|3分で読む菅原道真|みちざねっと・きっず|FAQ|
苦しい時の神頼み|普通の人のための読書案内|漢詩和歌快説講座|作品一覧|「研究文献目録」補遺

(C)1996-2026 Makiko TANIGUCHI. All rights reserved.
http://michiza.net/jcp/jcpkb204.shtml