山陰亭

原文|解説|口語訳

『菅家文草』04:314

冬夜、九詠(7) 野村火  冬の夜、九詠(7) 野村《 やそん》の火

非燈非燭又非蛍  燈《ともしび》に非《あら》ず 燭《ともしび》に非ず 又《また》蛍にも非ず
驚見荒村一小星  驚きて見る 荒村《くわうそん》の一小星
問得家翁沈病困  問ひ得たり 家翁《 かおう》の病困《へいこん》に沈めば
夜深松節照柴〓  夜深けれども 松節《しようせつ》の 柴〓《さいけい》を照らせりと

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口語訳

冬の夜、九首(7) 田舎の村のともしび

燭台《しょくだい》の火でもなく ろうそくの炎でもなく また蛍(の光)でもない
(こんな夜遅くにと)驚いて眺めた 寒村に輝く一点の星
(人に)尋ねたところ (その)家の老人が病気に苦しんでいるので
深夜になっても 松明《たいまつ》で 貧居を照らしているそうだ

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